3Dプリンターで引き出し収納を作る:採寸・モデリング・試し置き
引き出し収納は、内寸と収納物を測り、余裕を差し引いて小箱を配置し、モデリング・スライス・試し置きの順に作ります。380 × 300 × 70 mm の引き出しを例に一般的な方法を図解し、後半で boxesmodel 生成ツールの操作を紹介します。
1. 収納する物を決め、道具を用意する
ペンやはさみは長い区画、変換アダプターや消しゴムは小さい区画に分け、よく使う物を手前に置きます。実物を紙の上に並べ、指で取り出す余地も確保しましょう。入ることと取りやすいことは別です。独立した小箱なら交換・掃除・分割印刷が簡単です。
定規またはメジャー、ノギス、紙とペン、CAD または編集可能なモデル、スライサー、FDM プリンター、フィラメントを用意します。常温の室内で軽い物を収納するなら PLA から始められます。縁の粘り強さや頻繁な着脱を重視する場合は PETG も候補です。温度と造形面はメーカーの設定に従います。
2. 内寸を測り、外寸と有効寸法を区別する
幅は左右、奥行きは前後に測ります。手前・中央・奥で測り、最小値を使ってください。高さは底面から、閉めたときに梁や家具本体に当たらない位置までです。角の丸み、ねじ頭、レールの出っ張りも避けます。
箱の外寸は設置場所より小さくし、内部の有効寸法は両側の壁厚をさらに差し引きます。外幅 94.1 mm、壁厚 1.6 mm なら直線部分の内幅は約 90.9 mm。角や底の丸みがある部分はさらに狭くなります。収納物に必要な内寸から外寸を決めましょう。
3. 隙間を含めて区画を計算する
同じ幅の独立した箱では、外幅 =(引き出し内幅 − 2 × 片側の余裕 −(列数 − 1)× 箱間の隙間)÷ 列数です。奥行きも同様です。片側 1 mm、箱間 0.5 mm、4 列 × 3 行の場合、幅 =(380 − 2 × 1 − 3 × 0.5)÷ 4 = 94.125 mm、奥行き =(300 − 2 × 1 − 2 × 0.5)÷ 3 = 99 mm になります。
この余裕は出発点であり、すべてのプリンターに最適な公差ではありません。高さ 70 mm の内腔なら箱を 67 mm にして上に 3 mm 残せます。長い物には隣接区画をまとめた長箱を作り、その底面の両辺と高さがプリンターに収まるか確認します。
4. 直方体から開口した箱をモデリングする
CAD で箱の外形を描いて高さ方向に押し出し、上面に内側の輪郭を描いて底を残して切り抜きます。この例では壁と底をともに 1.6 mm にした試作から始めます。外角の丸みは引き出しへの挿入を、内底の小さな丸みは掃除を助けますが、必要な収納空間を削らないようにします。
寸法の合う STL を使うか、既存の STEP を編集する方法もあります。引き出しに合わせて STL を安易に拡大縮小すると、壁厚・隙間・高さも変わります。構造を変える場合は CAD のパラメーターを編集し、STL をミリメートルとしてスライサーに読み込んで外寸を再確認します。
5. まず 1 個を印刷し、試し置きしてから量産する
単純な開口箱は底をベッドに付け、開口を上にして印刷します。0.4 mm ノズルなら、層高 0.2 mm・壁 3 周を試作の出発点にできます。薄壁が途切れず、底が閉じ、丸みの部分に無理な張り出しがないか各層を確認します。充填率は壁厚の代わりにはならず、サポートは形状上必要な箇所に使います。
最初は隅に置く箱を印刷します。冷ましてバリを除き、引き出しに置いて閉まるか確認します。底だけが引っ掛かるなら初層の象の足を確認し、側面全体がきついなら実測に基づいて余裕を 0.2–0.5 mm ずつ調整して再印刷します。次に 1 行分を並べ、隙間の誤差が累積しないか確かめます。
6. boxesmodel で同じ配置を作る
寸法の関係を理解したら、引き出し収納生成ツールで繰り返しの CAD 作業を省けます。「デスク引き出し 380×300×70」を選び、プリンターのベッド X・Y と最大高さを入力します。既定の印刷余白は各辺 5 mm。「バランス」を選ぶと 4 列 × 3 行、計 12 個の箱になります。

「はめあいと構造」で周囲の余裕、箱間の隙間、上部余裕、壁厚を確認します。生成ツールは 94.125 mm を 94.1 mm に切り下げ、丸めによる過大寸法を防ぎます。長箱は平面表示で長方形になる隣接区画を選んで結合し、ベッドに収まるか再確認します。行列数を変えると以前の結合は解除されます。
右側の寸法・個数・配置計画を確認し、ログインしてダウンロードを利用します。既定配置とカスタム書き出しの利用条件は画面の案内に従ってください。STL をスライサーで最終確認します。生成ツールの概算配置はそのまま印刷できるジョブではありません。単体と 1 行の試し置き後に残りを印刷します。
よくある質問と調整方法
規格外の引き出しでも作れますか?
可能です。最も狭い内寸に合わせ、ベッドに収まる独立した箱に分けます。斜辺や曲面のある引き出しは使用可能な長方形領域から計画するか、異形の縁を CAD で個別に作ります。
置いた箱ががたつく場合は小さくすべきですか?
まず平らな机で底面を確認します。角が浮くなら反りの問題なので、外寸を小さくする前にベッドへの密着、冷却、底面を見直します。底が平らで全体が滑るなら周囲の余裕と箱間の隙間を再確認します。
参考資料と次のステップ
寸法計算は本記事の例と現行の生成ルールに基づきます。画像は構造図と実際のソフトウェア画面であり、実物印刷試験の証拠ではありません。材料と壁設定は以下のメーカー資料を参照し、実測とスライス表示で確認してください。
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